努力なんて嫌いだ

暇があれば寝ていたい

家出娘からお母さんへ

私は家出娘だから。
実家に笑って帰れるだけで、本当に幸せだと思える。
帰ったら、嫌味は言われながらも、泣くこともなくご飯が食べられて。
喧嘩することもなく、またねって言えて。

たとえ、私の居場所はもうそこになくても。

母親を嫌うことなく私はまたねって言って、母親もまたねって言う。

玄関までも送らない。

それが「普通」だから。

そんな「普通」に戻れたのが嬉しくて、私は帰り道一人でぽろぽろと泣いてしまう。

あぁ、よかった、と。

もし私が次の瞬間死んでしまったとしても、母親の目に映る最期の私は笑顔だから。
それだけで幸せだと思える。

お母さん、私はたしかに親不孝者です。家出者です。
だけど、誰よりもお母さんの幸せを願っているし、お母さんを好きでいたいと思っています。
お母さんを傷つける言葉を発するのは本当に辛いです。
お母さんに泣かれるのは本当に辛いです。

だから、今こうやって笑っていられる現実が、本当に夢のようです。

なんて言ったら大袈裟だって笑われちゃうかな。

子を想わない親はいないように、
親を想わない子はいません。

いつまでも、
いつまでも、
笑顔でいてほしいと思うのです。
たとえ健康じゃなくても、元気じゃなくても、
笑顔でいてほしい。
きっと笑顔は元気を連れてきてくれるから。

お母さん、
お母さん、
お母さん、



お母さん、ごめんね。
お母さん、ありがとう。
お母さん、大好きだよ。